宇宙開発事業団(NASDA)により,2001年8月から実施されている国際宇宙ステーションロシアサービスモジュール(SM)を利用した宇宙実験(材料曝露実験)の対象試料として,「トライボコーティング膜(宇宙機器用固体潤滑剤)」が採択され,現在,宇宙環境曝露実験が行われています.
我々の試験片を含む材料曝露実験装置は,カザフスタン・バイコヌール宇宙基地からプログレス補給船により2001年8月25日に打ち上げられ,同年9月からSM外壁に取り付けられました.
実験開始後,3年間に渡り1年毎にソユーズにて試験片を回収し,地上に回収した後,試料の分析及びトライボ特性の評価を行います.
従来の宇宙機器用玉軸受の曝露実験も同時に行っており,再トライボコーティングによる潤滑膜修復の可能性を中心に「トライボコーティング法の宇宙機器用潤滑法としての有効性」を実証できるものと考えています.
実験に使用している玉軸受と
試験片の取り付け位置