1.機械の寿命を支配する.
即ち,トライボロジーは省資源,省エネルギーを実現するための鍵を握る科学技術です.
2.機械の信頼性を保証する.
3.機械のポテンシャルを発揮する.
即ち,トライボロジーは機械の性能を保証するための鍵を握る科学技術です.
4.機械の性能を支配する.
即ち,トライボロジーは革新的機械を創成するための鍵を握る科学技術です.

機械設計におけるトライボロジーの意義?
従来の機械は,機械力学,材料力学,流体力学,熱力学をベースに「材料と形の設計」が行われてきました.
そしてその機械の要求性能に答える機械要素(しゅう動部)を設計・実現することが信頼性と耐久性に優れた機械のためのトライボロジーの役割でした.
しかし,従来存在し得ない高機能機械のためには,性能の鍵を握る「表面と接触面の設計」が必要不可欠となります.
優れた接触面設計,優れた摩擦摩耗特性を発揮するための機械システム全体の最適設計が求められます.
「材料と形の設計」とともに「表面と接触面の設計」をはじめると機械は変わります.
トライボロジーを考慮した機械の最適設計により,今まで実現できない機械の創成が可能になります.
このような機械設計法を,私は,以下のように呼びます.
摩擦と摩耗の制御に基づいた機械設計
-Tribologically-based Machine Design -
これが,機械設計におけるトライボロジーの役割です.
